2004年11月02日

(読書) 「初秋」

musicLife is Like a Boat / Rie-fu

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 あるいは秋ということのせいか、ふと、何故だか、ロバートBパーカーの「初秋」を思い出した。
 それとも、何か無意識に耳にした言葉が、記憶を呼び覚ましたのか…



 知る人は知る、スペンサーシリーズ。
 今回ここに紹介しているのは、シリーズ最高傑作とも言われている「初秋」だけだけど、スペンサーシリーズ自体が、大のお薦め。

 一応、ジャンルではハードボイルド・ミステリということになっているし、主人公のスペンサーは私立探偵だが、しかし、僕の考えでは、このシリーズは推理小説性はきわめて低い。
 凝ったトリックがあるわけではなく(というより存在しないことのほうが多い)。推理というほどの推理をしないし(必要ない)、アクションシーンを好んで読む人も多いと聞く。
 うまく言えないけど、このシリーズは、多分にヒューマンなもの、そして人間と人間の関係というものについて描かれたシリーズだと思う。ただ私立探偵という仕事と状況を舞台にしているだけの。

 主な登場人物は、主人公のスペンサーと、良き友、ホーク、そしてスペンサーの彼女のスーザン。

 スペンサーとホークの友情のカッコ良さといったらないし、また、スペンサーとスーザンの人間的関係が素晴らしい。彼女との関係ということで言うなら、この二人の関係は、僕の理想とするものの一つでもある ^^)

 人生哲学的なことについても、僕はスペンサーから多くを学んだ。

 お薦めのハードボイルドシリーズである。
 ちなみに、ペーパーバックも非常に読みやすく、英語がそう得意でなくても面白く読めると思う。

 さて、「初秋」。
 これに至っては、本当に何らサスペンス性はない。
 依頼者はある女性、離婚した夫が息子を連れ去った、それを取り返してほしいというもの。
 それ自体は、ごくごく簡単な仕事だったが、その息子、ポールのことが、スペンサーの心をはなれない。
 両親の対立の中で、引きこもり的に心を閉ざす少年。
 スペンサーは、彼を自立させるため人生を学ばせる。
 少年と、スペンサーの交流を描き、シリーズ最高傑作との呼び声も高い。

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 秋の夜長、ちょっとした読み物をと物色中の人は、「初秋」に限らず、何かスペンサーの一冊を手にとってみることをお薦めします。 ^^)v


 さて、さらについでに。
 同じくロバートBパーカーの「愛と名誉のために
 これはスペンサーのシリーズではない。
 そして、あまりに濃い恋愛ものであるため、必ずしも誰にでもはお薦めできないかもしれない。
 濃い恋愛ものといってもいろいろだが、この物語は、一人の青年が、恋人を失って(他の男のところへ)からの苦悩と人生そのものへの気持ちの喪失の日々と、そして再び人生と愛への情熱を取り戻し、復活していく話。
 ちょっと濃いのだが、僕はわりとそういうことに弱いため、瞼を熱くして読んだ覚えがある。賛否別れるところではあるが、「初秋」と並ぶパーカーの傑作とする評価も多い。

posted by Shu UETA at 23:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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