2008年04月14日

モスクワっ子との音楽交歓

 僕は海外の人とSkypeなどで話すのが好きで、そこそこ頻々と楽しんでるんだけど、

 ちょっと以前に触れたことがあると思うんだけど、ここ最近は、なかでもモスクワのIrinaって女の人といちばんよく遊んでて、

 今日も つい今しがたまでやってたんだけど、今夜はおもしろかった。

 というのも、ふとしたことから音楽の話になって、

 それで向こうが「こういうの好き?」って言って、ロシアのバンドの曲をmp3で送ってきた。

 それで、「日本のも何か聴かせてよ」というので、こっちも見繕って送ってみる。

 これは好き? どう? ってことを繰り返しながら、

 うん、好きだよ、って言ってても、やっぱ社交辞令的な感じって伝わるんだよね、お互い ^^;)

 で、だんだん、「正直 あまり好きじゃない」とかお互い言いやすくもなってきて、

 もう二人とも躍起になって次から次へと交代交代で送り合いっ

 相手が好きそうなのは、どのあたりか…と、
 その都度の相手のコメントから情報を蓄積して、好きそうなものを推理して絞りこんでく。

 この過程が、ほんっとに面白くって。

 なんかのゲームみたい。
 一回送って感想聞くたびに、推測に修正を加えながら、だんだんと正解に近づいていくみたいな感じ。

 で、いろいろやり取りしてる間にも面白い感想やコメントはいっぱいあったんだけど、

 ラルクの「snow drop」を送ってみたときに、
 それを聴きながら彼女が、

 「女の子はこのひと好きでしょう?」って。

 「顔とかわからないけど、ぜったい女の子が好きそう」って。あはは。

 「好き?」ってきいたら、

 「私には too sweet 」だって。くそっ、ちがうか。

 で、途中で、けっこう微妙にテクノっぽいのが好きそうって感じてたときに、ピチカートの曲を送ってみてたら、

 「これ知ってるっ」って。

 「え、そうなの?」

 「このバンドは日本のバンドっていうより、コスモポリタンなバンドでしょう」って。
 アルバムも持ってるらしい ^^;)

 むぅ、さすがピチカート… ロシア人にまで有名なのか…


 結局、最後の最後に、
 彼女が絶賛、大好きだといって、くり返し聴いたのは、、

 何だと思う?

 ホームメイド家族の「サンキュー」

 僕自身はこの曲大好きなのに、違うだろうと思って、最後の最後まで選んでなかったんだけど、最後に送ってみたら、これがえらい気に入りよう。

 あと、クリーンヒットではなかったけど、チャットモンチーの「シャングリラ」にはちょっと惹かれてた感もあった。

 あ、それから途中で、コブクロの「蒼くやさしく」も惜しい感じだった。
 かなりいい感じではあって、タイトルや歌詞の意味までいろいろきかれた。


 やあ、でもいい曲がヒットしてほんとによかった。
 そうでなきゃ、今夜寝れないところ。^^;)

 おもしろかったー


 著作権上の問題は重々承知してるんですが…
 しかし、YouTubeもそうだけど、こういうのって、絶対かえってファンを増やすと思うんだよね。特に国際的な露出という場合には。




 さてところで、
 いつか書こう書こうと思ってたんだけど、ロシア人は、日本のことをすごくよく知ってる。
 日本人がロシアを知ってるレベルの何十倍も知ってると思う。

 だいたい、彼女が好きな日本の作家として、
 まあ村上春樹はわかる気もするけど(それでもロシアで、だよ?)、そして三島由紀夫もまあ世界のミシマかもしれないけど、
 安部公房って… ^^;)

 彼女、研究者とかそんなんじゃなくて、普通のOLさんなので。

 安部公房なんて、日本人でもどれほどの人が読んでるか…

 反対にきかれて僕は、ロシアの作家ではドストエフスキーが好き(発音できないから、三人の兄弟の話を書いた人って説明して)だって言ったら(こっちはロシアの作家あまり知らないから冷や汗ものだよ)、

 彼女は、知ってるけど読んだことなくて…って、恥ずかしながら、って言ってた。あんまり文学とか敷居が高くて好きじゃないって。
 いやいや、ミシマだって安部公房だって 文学だよ -_-;)

 そういう普通のひとが、日本の作家とか何人も知ってて、しかもそれは特別なことでもなく、本屋で普通に売ってるし、誰だって何冊かは読むって…さ。

追記4/15:
 Cidさんのご指摘によると、安部公房は国際的には随分と翻訳されてるそうです。ことロシアに限らず。
 誤記も訂正 ×阿部→○安部 (なさけないっ ^^;)


 それに、モスクワ市内には、ジャパニーズカフェなるものが何十軒もあるって。彼女たちも普通に行くらしい。

 「カフェ」って時点でどんだけ「ジャパニーズ」なのか疑問だけど、
 一応、お箸を使うようになってて、近くに日本人客とかがいると恥ずかしいからイヤだって言ってた。

 市内に日本庭園もあるらしく、桜が咲くのを楽しみにしてる。


 僕らって、本も読むし映画も観るし音楽もきくし、ニュースも見るし、米英系のことってすごくよく知ってて、その生活ぶりというかスタイルというのも、もはや格別遠い世界のこととも思わないくらいに親近感があるけど、

 ロシアだとか、ヨーロッパの国々でも、ましてアフリカ諸国とか、そして実はアジア諸国についても、一体どれほどのことを知ってるだろう。

 もちろん、件のモスクワの彼女も、世界のことを僕らより知ってるというわけではない。
 ただ、彼女たちにとってどうやら日本というのは、現に近い隣国だということみたいだ。
 すぐ隣の国だし、ケンカ(戦争)だってしたし、ご近所さん感覚が本当にあるらしい。

 しかし日本にいる僕らは、ロシアに対するご近所さん感覚なんて、普通はないんじゃないかな。
 もちろん頭で知識としては誰だって知ってる。日本海の向こうにはロシアがある。北方領土のこともある。

 ただ… それは親近感というものには全くつながってない。

 東西冷戦があったし、というのも無論関係あるだろうけど、でもそれは向こうからしたって同じこと。

 共産主義とか社会主義って、ともすると何だか洗脳国家的イメージを抱きがちだったりするけど、
 同じく冷戦を経て、実は旧ソ連よりも日本のほうが、よほど洗脳されてんのでは…なんてチラっと思ったり。


 佐藤優さんが、よく著書などで、ロシアは庶民レベルではすごく親日的だ、と書いてるのを見たことがあるけど、それはほんとにほんとみたい。


 思うに、僕ら日本人の目は、ほんとに太平洋に向いているし、
 米英に向いている。

 前にも何かの記事で書いたけど、
 日本人が言う世界って、ほんとは米英世界であることが多い。

 ヒステリックな差別用語狩りも、特に英語習ってたりすると、随分注意されるけど、でも、世界では通用しないから、って言われても、その世界ってのはアメリカなんだよね。

 フランス人は、黒人のひとのことを「くろ」って言うんだから。
 蔑称じゃなくて、ごく普通に、アフリカ系の肌色の人種のひとのことを、黒いって単語で言うわけで。

 禁煙問題もそうだし。

 それはごく一例だけど、
 たとえば音楽シーンだって、フランスなんかはいい例かも。

 ちょうど今日スタジオで、そこのマスター(とでも言っておこう)と話し込んでたら、アフリカンのリズム感覚の話になって、いろいろCDをオススメしてもらってそこで聴いてたんだけど、

 フランスって、旧宗主国って関係で、アフリカ系の人が多いよね。サッカー観ててもわかるとおり。

 で、マスターが言うには、フランスの音楽シーンには、アフリカ系(系というか本当にアフリカから来てる)凄腕のミュージシャンがいっぱいいて、ちょっとアメリカやイギリスのシーンとはまた違った音楽シーンが広がってるって。


 で、話をもどすと、
 僕らは、世界世界と言いながらも、あまりにも米英圏に意識が偏ってるんじゃないだろうか、ってこと。

 それは、英語文献や英語メディアを英語で見聞きするってことだけじゃない。
 もっと見えにくくて、しかし深刻なのは、日本語訳されて日本語で見聞きする文献メディアも、ほとんどが米英圏のものだということ。
 日本語で本を読んでても、知らず知らず、米英圏に偏ってしまってるはず。

 古典以外に、どれほどフランスやロシア、ドイツ、イタリア、インド、アフリカ諸国の本が日本で訳出されてるだろう。そしてどれほどそれが平積みになったりしてるだろうか。


 僕はマウスポインター辞書で、フランスのヤフーニュースなんかたまに読むんだけど、切り口が米英系とは随分違ってて、すごく新鮮に思うことが多い。


 ずーーーーーっと以前、フランス語とドイツ語とロシア語を多少できるようになろうと目論んで、同時並行で三つとも勉強してます宣言をこのblogでもしたことがあるけど(…ハイ 三日坊主です ^^;)、でも、意図するところはそこだったんだよなぁ…


 ふと、明治から大正頃の日本のほうが、よほど世界にバランスよくアクセスしてたんじゃないか、って思ったり。
 もちろん当時のことだから、いわゆる知識人は、って限定だけど。今の有識者のほうが、完全に偏ってるんじゃないのかな。知らず知らず、「世界」は≒米英圏。

 当時は外務関係以外で、官費留学生もいろんなところに行ってるし、そして帰ってきて実際に役人になり、
 たとえばドイツ留学派とフランス留学派の対立なんかも耳にするけど、それだけ、いろんなチャンネルがそろってたってことでもある。
 (ほんとかウソか、東海道本線と山陽本線の敷設思想の差もその対立ゆえというし)

 中国、朝鮮半島はもとより、若き大国米国にも、北の大帝国ロシアにも、ヨーロッパといってもイギリス、フランス、ドイツと。



 モスクワの彼女と話しながら、ほんと、こういうことをいろいろ考えてしまう。
 フランスの友人もそうだ。フランスも、知ってるようで知らないんだよなあ。


 思いつくままに深夜つらつら書いて、どうもみっともない文章になってしまってるけど(スミマセン)、
 こんなことを いろいろ考えてます。

 僕も個人的にもっとチャンネルを広げたい。
 やっぱ語学か…
 あとそれと、そういう非米英圏のニュースや議論、情報を紹介してるような人やサイトをもっと収集しよう…。
posted by Shu UETA at 04:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 思索 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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