落合監督に、ここまでの果実を味わってほしかった気持ちもあって、多少複雑な心境でもあるけど、まずは今年もパリーグ優位の図を善しとしておこう(まして今年は、リーグ戦では2位のチームだから、なおのこと ^^)
決着もついたことであり、今さらつべこべ言うのも何だが、ただ感想としては、最終戦は、3戦目と同様、両チーム同じ条件での戦いになったということ。そして、同じ条件下である故に、基本的実力において上回る西武(特に打線が)が順当に勝った、という感触だ。(3戦目も西武が勝っている)
野球技術的なことは既に実況でもニュースでもいろいろに語られているところでもあり、僕は、あまり注目されない面、しかし勝負事には大きな影響がある一面、勝負の流れや精神的環境を大雑把に俯瞰しておこうかと思う。
最終戦、同じ条件と言ったのは、試合感覚、勝敗、雰囲気、モチベーション等すべてを含んで。
このうち、勝敗のタイ、雰囲気とモチベーションで西武が中日と同条件になり得たのは、まさに昨日の松坂投手の勝利によるもので、かつ個人的にそれは細川捕手によるところもあるかと思っている。
キャンペーンを俯瞰すれば、まさに昨日がターニングポイントだったと思う。
初戦〜2戦は、試合感覚と固さの有無で西武がやや環境は上位。
2戦目の中日は計算以上の勝ち。
3戦目は同じ勝敗、試合感覚の点でも、固さのとれ具合でもほぼ同等の条件だったが、西武の勝利。継投判断で、中日が2戦目のラッキーを返済した観もあり。
4戦目、5戦目は、中日が雰囲気、モチベーションで上位の環境。特に5戦目では両チームの雰囲気の差は最大に。
6戦目も中日有利の環境だったが、松坂がこれを打破。
この時点で西武が雰囲気を取り戻す。
最終戦は、両チーム王手は同じ。雰囲気的にも大差なし。
かつ戦術機会もないまま、選手レベルで試合が決定していった観。
通常勝負ごとにおいては、幸運的な戦果を得た場合はそこで一気呵成にかさに懸からねばならないものだが、3戦目で(しかも指揮的面で)それを吐き出してしまったのは一つの大きなポイントだった。
中日がそこから再度流れを挽回したのは、落合監督の手腕と思う。
4戦目〜6戦目までは明らかに中日が好ムードの中、実力以上の実力を発揮し得ていたが、6戦目の松坂投手が西武の流れを再び引き上げた。
同等条件での最終戦、中日の優位性が消え、地力勝負となった。流れを変え得る戦術機会もなく、そのまま試合は決着した、と見えた。
西武とくらべ、中日は十分にシーズン中以上の力を発揮した(特に打線が)。シリーズを面白くしたのはそうした中日だと思う。もちろん、それを可能にしたのは、落合監督の手腕も大きく、現有戦力では十分以上の結果を出したと思う。
中日には来年も期待したい。そして来年の相手は千葉ロッテだ!と、いきたいものだ ^^)
しかし、今年は非常におもしろい日本シリーズだった。
余韻に浸りつつも、ウラ録の「ラストクリスマス」を見なければ ^^;)
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