2005年10月25日

(日本シリーズ)阪神の誤算


 以前書いたとおり、なんとなく僕の中では頂上決戦はソフトバンク戦で満足したところもあり、日本シリーズは必死の応援というよりも、ごく純粋に楽しみたい、ただし、みっともない試合だけはしないでほしい、少なくとも阪神(&セ)を戦慄させるくらいの戦いはしてほしい、と、こういった感覚で楽しく観戦している。

 よって、そうあまり論評を加える気もなく、まあ現にここまでも特にコメントしてこなかったが、阪神についてさすがに気になることもあり、今日の甲子園開幕を前に少し書いてみる気になった。(ごく簡略に)

 まあしかし今日は下柳、そう心配しなくても好試合にもなり、また阪神が巻き返すことができるのかな、とも思いはするけれど。

 基本的には、阪神のここまで2戦の不調は、ロッテをなめていた面によるところ大と思う。(なめているつもりはないにせよ、実際よりも軽く考えていた面があるように思う)
 そして、ここ2戦大敗の戦犯は、矢野が第一と僕は考えている。(監督等を除けば)





 まず第一に、大敗が大敗たるゆえんは言うまでもなく、大量失点にあるわけだが、
 阪神には、それを単に「勢い」という抽象論で片づける悪弊が顕著に過ぎる。

 あくまで仮に、もし本当に「勢い」の問題なのだとしても、それでは何の対応策、解決策も具体的に構想し難い。
 だから現実に「勢い」の問題であった場合でさえ、そんなことを論じたとて意味はない。(ファンはともかく、現場としては)

 僕の見たところ、矢野のリードは実に甘い。
 データも見た、プレーオフも見たとは言っているが、ロッテの試合を見続けてきた者として言わせてもらえば、こんなに気楽な配球には、ロッテ打線は楽で仕方ないだろうと思う。

 井川も安藤も、全く悪いわけではなかった。たとえ調子の悪い球種があったとしても(投手は誰であれその日その日でそうしたことはあるものだ)配球次第では、もっと好投できたレベルにあったと思う。
 現に中盤近くまでは、そうした雰囲気で試合は進んでいた。
 しかしあの程度の配球では、それが早晩つかまってしまうのは当然だ。

 監督はじめ首脳陣や矢野は、プレーオフが非常に参考になったと言っていたが、あの7連戦に登板した敵先発投手は、荒垣と和田以外は全員防御率2点台、実に錚々たる面々だった。
 かつ、シーズンを戦って、ロッテ打線を知り尽くしてもいる。
 それらの戦いが投手戦の様相を見せるのは当然(ロッテ投手陣も良いから)。
 そこで、「まあ3点くらいとる打線」という判断は、甘い。
 「松坂、西口、斎藤、杉内、荒垣、和田」という順できた相手投手陣を思い浮かべても、想像に難くはないはずだ。

 もう一点は、要注意打者、マークすべき打者を絞り過ぎだ。
 監督や矢野も、戦前には、西岡、福浦、ベニー、フランコなどとあげていたし、その間にいる4番サブローなどはクリーンナップというほどでもなく、つなぎに過ぎないと言い、
 また西岡についても、打率は2割台、「打つんはたいしたことない」とも公言していた。

 しかし、サブローの通算打率はともかく(それでも3割には乗っている)、8月の4番固定以来の打率(つまり4番打者打率)は3割8分を超え、
 また西岡は、たしかにシーズン後半の不調で打率は2割6分ちょいに下がってしまったが、依然として通算でも得点圏打率がパリーグ1位、
 これらは一例であって、今江はもちろん、里崎、橋本、李、大塚、堀、、、と、マリーンズ打線ではさほどの甲乙はもとよりないのだ。

 ゆえにこそ、ホークスは、要注意は?とかマークは?ときかれて、神妙に「全員ですね」などと投手が答えていたのだ。
 それは単なる謙遜的控えめコメントではなく、マリーンズ打線に甲乙高低の差は少ないという現実の判断だ。

 西岡、福浦、ベニー、フランコを注意すると言って、サブローにも今江にも里崎にも李にも渡辺正人にも打たれ、それらへのマークに切り替えれば今度は西岡、ベニー、フランコにも打たれるという具合の2戦だった。

 すると今度は、今江をマークなどと言っている。^^;)

 巨人上原も李を徹底的に封じ込めると言って堀のHRを浴びていたが、マリーンズ打線は、良くも悪くも、そうした突出の少ない打線なのだ。
 ちゃんとホークスの投手がそう言っているのに、そういうところを阪神は真剣にとらえていない。

 阪神とロッテは似ていると言われるが、こうした意味では全く逆だ。
 僕に言わせれば、ロッテ側からすると、阪神打線はホークス打線に似ている。

 ロッテと阪神は、いずれも多少ロッテが上とはいえ、シーズン総得点がわずかしか異ならず、打率もそうは変わらない。
 それでいて、金本、今岡という百点超の打点記録者がいる反面、ロッテにはそんな打者はいない。
 ホームランも、ロッテの方が多いのに、それでいてロッテの最高は李の30本、金本の40本などという選手はいない。

 すると…どういうことがわかるか
 阪神はソフトバンクに似て、クリーンナップとその他の落差が激しいということ、するとロッテは松中、ズレータに対したと同様、このクリーンアップを徹底的に封じ込めようというのが方向性になる。
 逆に阪神バッテリーがそうしたことを対マリーンズ打線にあてはめようとするところに、既に錯誤がある。

 (ちなみにシーズンの打順別打点をみると、4番5番は圧倒的に阪神が上、そして残る全打順ではわずかずつすべてロッテが上となっている)

 そこで、矢野を見ていると、「要注意」でないことになっているバッターに対するリードに甘さが目立ったような気がする。
 テレビでは解説の若菜が、「バッテリーは一体どういうつもりでサブローや里崎を迎えているのか…」と心配していたが、全く同感だ。(ファンとしては楽でいいんだけど)

 唯一の光明、矢野2安打、などと書かれてもいたが、
 正直、彼はヒットなど打たなくても、全タコでもいいから、リードをちゃんとやるべきだろうと思わずにはいられなかった。
 僕からすると、(たしかに調子悪いにしても)井川も安藤も被害者に見えて仕方がない。


 と、実はここまで書いて試合開始になったので中断していたのだけれど、今、福浦の満塁ホームランで今日も10点目。^^;)

 今日も、あいかわらず阪神バッテリーは甘い。
 さすがにさきの2連戦で矢野も考え直していたとは思うものの、今日の場合は下柳、藤川(特に藤川)の勢いにのせられてしまっていた観も。

 井川も安藤も下柳も藤川もだけど、最初調子よくいくと、ずっとそれを続けるようなリードをするから、しばらくしてすぐにマリーンズに見切られる、そして得点される、という繰り返しだ。
 マリーンズの選球眼のよさも事前にわかっていることだ。

 パリーグでこんなふうに対戦してくれるチームはない。

 指揮官がいつまでも単にロッテの「勢い」で片づけているせいもあるかもしれないが、しかし、どうしても慢心も抜けきっていない気もする。

 冒頭書いたとおり、短期決戦なればこそ、「勢い」などで片づけていてはどうにもなるまい。
 仮に本当に「勢い」だけの問題であったとしても、だ。


 逆にロッテバッテリーの対阪神打線を見ると、対ホークス同様、明らかに要注意人物封じ込めに努めているさまが見えるはずだ。
 間隔の長さで打線が不調、これも岡田監督が終始言い続けていることだが、これもやはり解決にはならない。そして、他の打者が打っているのに、クリーンアップだけに「間隔の長さ」が影響するというのもおかしな話だろう。
 そこにはバッテリーと打者の間の戦いの問題が何かあるはずだ。そこを見極めて対策を指示しなければどうにもなるまい。

 シーズンただ中の交流戦においても、俊介には同じくチーム4安打に抑えられていたのであって、それを今回に限り、間隔があいたせいで云々というのは、指揮官としてはいかにも都合が良すぎるのではないだろうか。


 残る試合、ぜひ互いに力を競っての好試合を楽しみにしたい。


posted by Shu UETA at 21:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 千葉ロッテ/sports | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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