俵万智の「サラダ記念日」(短歌とはいえ詩と言えるものが僕には一つも見つけられない --;) 的な、ただ短い文を五七五七七に当てはめただけのもの(ファンの人がいたら、すみません ^^;) は他人のそれを読む意義がみつからないし、毎週末新聞の歌壇コーナーに出る、老いの話か病気の話が昔を思い出す話か孫の話といったワンパターンのものも苦手で。
ところが最近、ふと微妙に琴線に触れるものに出くわした…
ほんとうにおれのもんかよ冷蔵庫の卵置き場に落ちる涙は
これは、穂村弘という歌人のものだった。
62年札幌生まれ、僕より七つ年上だ。誕生日は一日違い ^^;)
早速、彼の歌集を買ってみた。
本当は、上記の歌が載っているという「シンジケート」を買おうかと思ったのだが、amazonでもセブンアンドワイでも、発送まで時間がかかるということだったので、24時間以内に発送可能となっていた「ラインマーカーズ」というベスト版(自選の400首収録)を注文。本当にすぐ届いた。
収録詩集ごとに載っているが、一読した結論としては、少なくとも僕の好みにおいては、「シンジケート」が最も素晴らしいように思える。今度はぜひ「シンジケート」を買ってみよう。^^)
他の僕のお気に入りのいくつか。
体温計くわえて窓に額つけ「ゆひら」とさわぐ雪のことかよ
「キバ」「キバ」とふたり八重歯をむき出せば花降りかかる髪に背中に
ばらのとげ泡立つ五月 マジシャンの胸のうちでは鳩もくちづけ
終バスにふたりは眠る紫の<降りますランプ>に取り囲まれて
(以上「シンジケート」より)
水銀灯ひとつひとつに一羽づつ鳥が眠っている夜明け前
天使にはできないことをした後で音を重ねて引くプルリング
(以上「ドライ ドライ アイス」より)
久しぶり、僕も歌をやってみるかな…とも ^^)
もしいい具合なら、wordsに載せてみる、かも。
(でもカンを取り戻すのにしばらくかかりそう。期待はしないでください ^^;)
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