2004年11月18日

女性天皇

music What a Wonderful World / Louis Armstrong

 昨日来報道されている自民党の改憲大綱素案については、いくつかコメントしたい点があるが(ちょっと今時間がないこともあり ^^;)、まず女性天皇問題について、思うところを少し述べてみたい。


 自民党の素案では、「自衛軍」と並んで、「女性天皇容認」が報道でクローズアップされている。

 とはいえ、明らかになっている範囲では、「皇位は男女問わず継承」ということしかわからない。

 僕の考えとしては、「皇位は男系」というところを変えるべきではないと思っている。これは、女性の天皇を否定するものではなく、「男系」を維持するということであって、簡単に言えば、過去の女性天皇のように、一代であれば、女性天皇もあり得るということだ。

 過去にも女性天皇はおられたということが、女性天皇容認論者の一部から主張されているが、それらの天皇たちは、男性天皇の子として即位しているのであって、次の代として、その女性天皇の子が皇位を継ぐことはなかった。次代においては、もとの皇統に連なる男子皇族がこれを継承している。
 ここのところが誤解されている場合が多い。

 つまり、もし女性天皇の実子が次代を継承すれば、それが男子であれ女子であれ、その時点で、既に天皇家の男系は断絶することになる。これを認めない、というのが日本の天皇家の継承のあり方であったはずだ。

 天皇制というのは、いわば広義の「伝統」であって、国家や国民にとって特に重大な不利益があるのでない限り、「伝統」に理屈などは不要だ。つまり、なぜ男系にこだわるか、ということを鹿爪らしく問うのは「伝統」に対する姿勢ではないと思う。
 「伝統」ではなく「理屈」を主とするのならば、天皇制そのもの自体、維持する必要などないとも言える。
 天皇制(君主制)には政治、社会体制における利点もさまざまあるが、しかし、今日の日本も、その前の帝国も、そうした利点を求めて天皇家を作ったのではなく、伝統として守ってきたというところが大部分だろう。

 また、「男女同権」などを持ち出す人もいるが、これも、こと「伝統」というものを考える際には、まるでズレた論だと思う。
 そうした理屈、つまり「同権」とか「平等」とか言うのならば、天皇が世襲であること自体おかしいではないか。それこそ、天皇になりたい国民たちが平等にチャンスを与えられ、国会議員のように、国民の立候補者から天皇選挙ででも選ばれねばならないはずだ。^^;)

 古人が何故に天皇家の「男系」にこだわったかは、僕は不勉強で、知らない。女性天皇を一切認めないのならともかく、女性天皇を現に認めつつ、しかし血統的には男系にこだわったということは、何人かの女性天皇が存在する点で、単純な男尊女卑などということではなかろう。
 そこに何らかの古人の智恵なり何らかの必然性があったのだろうが、それが不明であったとしても、先述したように、ことこうした伝統について、特に重大な不利益がない限り、長い歴史の中の一時に過ぎない我々が勝手に改変すべきではないと思う。それが伝統というもので、理屈ではない。伝統を伝統として認めないのなら、その伝統自体を放擲してもかまわない話ではないだろうか。

 ちなみに、あくまで例えばの話であるが、多少なりとも遺伝子学に興味がある人ならば、女系継承のミトコンドリアDNA(以下、mtDNA)と、男系継承のY染色体のことをご存知だろう。
 mtDNAは、母親からしか伝わらない。同じように、Y染色体は、父から息子にしか伝達されない。

 これを利用して、遺伝学者は、mtDNAを使って、母系をたどっていくことができる。Y染色体によって、男系をたどっていくことができる。

 ここで例えば天皇制について考えると、(それが古人の狙いであるかどうかは別として、事実上は)男系ということは、結果的に、このY染色体の系統であるといえる。理論上は、これをたどれば、今日の
天皇陛下も、神武天皇(存在したとして)と同じY染色体を持つことになる。
 もちろん、源氏や平氏は天皇の子孫であるから、そうした武家の末裔においても、途中に他家からの養子が無ければ、やはり、男子は神武天皇と同じY染色体を持つことになる。(今日では、多くのそうした家系で、途中どこかに養子が入っている可能性は高いが)

 さて、仮に次のようなモデルを考えてみる。
 X天皇に子供が3人、これを、A、B、C、いずれも男性とする。
 長男のAが皇位を継承し、A天皇となった。A天皇の子供は、aという女の子のみ。
 ちなみにご兄弟のBにもCにも、子供は女子しかできなかった。

 ここで、A天皇の跡をaが継承して女性天皇となった。
 このa天皇が、皇族でない男性Dと結婚して、男の子Eを生んだ。
 さてこのEが後に天皇に即位すると、この天皇が持つY染色体は、Dなる男性の家系に伝わるY染色体であって、既に天皇家のY染色体ではない。この時点で、天皇家の男系は断絶し、全く別の家系の男系に変わったことになる。以下E天皇の子孫がいかに繁栄しようとも、それは男系においては従来の天皇家とはまるで別のものである。

 このとき、E天皇の妹が天皇を継承した際には、その妹天皇の子は、母を通して、祖母であるa天皇のmtDNAは持っているが、そのmtDNAは、a天皇の母、つまりA天皇の后のmtDNAであるから、特に天皇家代々のmtDNAというものでは全くない。

 さて、しかし、女性天皇であるa天皇が、皇族の男性と結婚して生まれた男子を後継者にするか、もしくは、皇族男子を養子にとって皇太子とするならば、この場合は、次代の天皇はまた天皇家のY染色体を維持することになる。
 実は、これが、過去の女性天皇が行ってきたやりかたなのだ。

 したがって、ただ単純に「男女関係なく子供が皇位を継承する」とだけ規定すれば、ものの二〜三代で、天皇家は、過去の天皇家とは何の関係もないY染色体、mtDNAを持つ家系になる可能性もある。

 もちろん、このことが政治的あるいは社会的に何か問題があるわけではない。別に困りはしない。(少なくとも今日の知識で理解できる範囲においては)Y染色体やmtDNAも、男系とか女系とかということに意味がないわけではないという、あくまで例えに過ぎない。(別に、遺伝子問題でもって、男系維持を唱えているわけではない)
 しかし、こうした理屈(「別に困らない」との)で、安易に改変するのなら、既に伝統を守る意味はない。

 もちろん、天皇家がなぜ男系を採ったのかはわからない。もしその時に女系を採っていたならば、今日では逆に、男性天皇を認めるかどうかという議論になっていたかもしれない。
 しかし、とにかく男系か女系かどちらかに決めてそれを守ろうとしてきたことは、我が国の先人の知恵だろうと思う。男系か女系かどちらか(日本の場合はたまたま男系だったが)で、今日から初代まで遡って辿れるなんてことは、世界に類がない。どこの国の王家であっても、Y染色体、mtDNAともに数代も辿れば、もうどこの馬の骨だかわからないところに行き着くだろう ^^;)

 そして、先にも少し書いたが、源氏や平氏をはじめとする、天皇家から出た家系の繁栄により、今日ではおそらく、大部分の家が、天皇家につながる血脈を持っているだろう。
 ここに、天皇家が日本全体の宗家的なものだという実感を生むことができる。たとえば英王室などではこうはいかない。国旗と同様の人造的な象徴であって、国民にとっての宗家でも家長的なものでもない。

 こうした、扇の要、あるいは不変の基準線としての皇統を、無にしてしまうのは、いかにも無謀だと思うのだが。
 あまりにも惜しい。もったいない ^^;)
 こんなものが残っているのは世界に日本だけだ。アインシュタイン博士が日本こそ世界で最も由緒正しく貴重な国柄だと絶賛したのは、こうしたことだって含んでいるだろう。(ちなみに彼は、「こういう国があることを神に感謝する」とまで言っている --;)

 男女同権などという次元の問題でないことは先に述べたが、現にここまで男系で来てしまっている以上、われわれとしては、二千年近く以前のある時点での決定を呪っても仕方がない。その時に母系を採っていたならば母系を守ってきただろうし、しかしたまたま我々が受け取ったのは男系天皇家なのだから、伝統としてこれを守っていくのみだと思う。

 さて、こうして考えてきても、意地の悪いことを言うひとはいるだろう。長い歴史の中では、本当に男系が保たれてきたかは怪しいと。誰の子かわからない子もいたかもしれない、とか。^^;)
 たしかに、表面上は、どんなに遠いときでも一応は皇族からということで、皇族男子である以上、神武天皇以来の男系が保存されてきているが、もちろん、歴史の表ではなく裏では、途中、どんな珍事やスキャンダルがあったかわからない。
 しかし、仮に建前であったとしても男系原則を守っていれば、理論上は神武以来の男系が守られていると考えることができるのであって、感情的にもそう感じることができる。

 今日まで時代が重ねられれば、ほぼ全ての家、人はどこかの天皇家まで血がつながっているだろう。その、どこかの時点の天皇家と今の天皇家が同一のものであると考えることができるからこそ、ただの王様ではなく、日本の総宗家と言うこともできるのだ。
 はなからそれを無視してやってきたのとでは、雲泥の差がある。もし先人が男系女系のいずれをも守らずにきていれば、今の天皇家は、過去の天皇家とは別の家系といっても過言ではない状況になっていただろう。すると、そんな天皇家などは文字通りただの象徴であって、国旗や国歌と変わるところのないものだ。

 先人の判断には実に恐れ入る。(遺伝学的知識があったとも思えないが)


 さて、しかし現に、天皇家においてさえ一夫一妻制である以上、男系にこだわっていれば皇統そのものの存続に関わる場合が出てくる、それが今日この問題が取り沙汰される所以だ。

 ではどうするべきかというと、これまでの男系保存を放擲するのではなく、皇室典範を改正するならばむしろ、宮家からの養子を可能とするよう改正すべきだと思う。こちらこそ、現に過去ずっと行われてきたことだし、同時に、今日の時代の倫理においても抵触するようなことはない。
 また、そのために、戦後一挙に廃止された多くの宮家のいくつかを、再興すべきだと思う。

 こうしておけば、天皇家に女性のお子さましかない場合でも、いずれかの宮家から男性を皇太子に立てるか、もしくは、女性のお子さまが即位されて、宮家の男性と結婚なさるか、あるいは、宮家でない方と結婚されても宮家からの養子を皇太子とするか(別に養子にする必要もないが)、少なくとも3通りのオプションができる。
 しかも、遙か昔ならいざしらず、今時、なんとしても自分の子供を次期天皇にしなければ気が済まない、などということは想像し難いが…^^;) ご自分の子供は子供として家族を営まれ、皇太子については、たとえ養子にしなくても、宮家からの男子を皇太子として、天皇として必要なことを教え伝えれば良いことだ。

 仮にも憲法を、またこの点に関しては二千年近い(と思われる)伝統を左右するわりに、本当に彼らは、深い見識と熟考をもって取り組んでいるのだろうか…?どうも表面的な気がしてならない。
 小泉首相はインタビューでは、「国民の大部分もそう思ってるんじゃないかな」と軽く答えていたが、国民だってそれぞれ自分の仕事や専門があるのであって、いちいち万事に十分な素養見識があるわけではない。事情や状況を説明し、つまり判断材料を得てこそ判断できるのであって、そうした過程を踏まずに、都合よく国民の総意などと口にするのはおかしいと思う。


 こうしたことから、
 女性天皇は容認
 ただし男系維持(つまり次代皇族男子に皇統復帰)が原則
 ために、宮家からの立太子可能もしくは養子可能に典範改正
 そのため、宮家を数家再興
 これが僕の考えるところである。



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posted by Shu UETA at 19:57| Comment(32) | TrackBack(11) | 天下-vision・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 遺伝学的知識を使って男系皇統の分析をされる部分、すごく斬新でした!こんな見方もあるのですね。
 僕も皇室の「伝統」の重要性はよくよく理解する必要があると思います。一方で、時には大胆に、大衆社会の「常識」にも適応していかなくてはいけないような気がします。ほんとに、難しい時代ですね。
 TBさせていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。
Posted by priestk at 2004年11月27日 23:55
 遺伝学的な話の件りは、あくまで「先人のこだわりがまるで無意味なものとは限らない」ことを言うための一例のつもりで書きました。実際そこにどうしてもこだわるつもりはありません。
 ただ…古人に対する現代人の傲慢というか…古人の何らかの智恵があくまで現時点で理解できないだけに過ぎない、ということも、さまざまな分野で、ままあることなので。^^;) これは科学的意味であると、社会学(政治学)的意味であるとを問わず、ですが。
 そういう、一応の注意喚起のつもりです、これは。^^)
 もう一点は、自民党が、どうも明確な理論も筋道立った考えもなく安易に事を進めようとしているかに見えることに対する警鐘のつもりでもあります。

Posted by Shu at 2004年11月28日 04:08
本題とはずれてしまいますが、日本人はもっと、「2000年以上続いた天皇の血統」ということを誇りにしてもよいかと。120代でしたっけか?
遺伝子的な血統が連綿と続いているかどうかの諸説があることは承知の上で書きますが、神話までさかのぼれる血統は世界中どこを探しても無いはず。記憶が曖昧なまま書いてしまって申し訳ないのですが、ヨーロッパにもありませんよね、せいぜい50代程度続いたオランダかどこかの王家が最長だったはず。
日本人のみならず、世界中が誇りにしたって良いくらい。
Posted by toybox2004 at 2004年11月29日 12:44
重要な注意喚起だと思います。
天皇家は日本の伝統文化や宗教の伝承者でもありますから。ここだけの話ですが、僕も神主家の跡取りですので、Shuさんのように伝統を重んじられる方がいらっしゃるのは、心強いかぎりです(^^)。
自民党にはあまり妙な風にいじってくれないことを望むばかりです。
Posted by priestk at 2004年11月29日 19:02
> toybox2004さん

 いや、実に同感です。

> 日本人のみならず、世界中が誇りにしたって良いくらい

 これはまさにアインシュタイン博士が言っておられたことですね。はじめてその言葉を読んだのは子供の頃で、どうもピンとこなかったものですが…いま博士の言葉を読み返せば、感無量の思いがします。
Posted by Shu at 2004年11月29日 22:24
> priestkさん

 本論とずれてしまうのですが…
 「priest」というあたりをつけつつ、僕はpriestkさんに僧侶的なものより神社的な何かを感じていたので、今回のお話をうかがって、何だかうれしいです。

 ちなみに、かく言う僕は shintoist をもって自認しています。^^)
 (余談ながら、神社神道、古神道とも、いろいろ研究研鑚しているところですが…実に奥が深く、僕の中ではまだまだ混沌です)
Posted by Shu at 2004年11月29日 22:30
はじめまして。小生も全くもって同感で、男系主義を貫いてほしいと思います。特にY染色体の話は元理系の小生には非常に説得力がありました。ところで、そこで一つ素朴な疑問なのですが、皇祖神である天照大神は女性だったと思うのですが、そうするとY染色体はもってないわけですよね。そうすると、天照大神と神武天皇との間は遺伝子的にどう関連づけるのでしょう?
Posted by masashi at 2004年12月17日 04:56
> masashiさん

 はじめまして。コメントありがとうございます。

 高祖神と初代天皇(大王)の関係についてですが、高祖神、初代天皇(大王)ともに実在性の問題もあるでしょうし、また、僕個人としては、少なくとも「先祖たちが男系相続を選択した時点」からの伝統(Y染色体)の維持で十分と考えています。(この仮定では、それ以前は男系でなかったということになりますから)
 ちなみに、一応は初代(神武天皇)以降既に男系原則は維持されているようですが。
 初代天皇(大王)以前まで遺伝子を遡る必要はないとは思いますが、もしそこを実在として遡れば、たしかに、Y染色体は、天照大神の子、天忍穂耳尊までで止まりますね。^^;)
 ただ僕自身については、遺伝子の話は、あくまで先祖たちの考えがあながち無意味なものではないとの一例として考えていますので、そう厳密にこだわるつもりはありません。極論すれば、継承途中のいずれかの段階で(歴史の裏)実は血を異とする何者かが相続していたとしても、建前上、ちゃんと男系相続をしているという形式=思想をこそ大事にしたいと思います。要は継承の裏の科学的真実よりも、人々が「継承」を「実感」できるかどうかが大切だと考えています。

 もっとも、遺伝子の話を例にするまでもなく、またそういったことが何らなかったとしても、伝統というものは、社会に対して特に重大な障害等のない限り、守っていきたいものだと僕は思っています。

 うまくご質問に答えているかどうかわかりませんが ^^;)、今後とも、よろしくお願いします。
Posted by Shu UETA at 2004年12月17日 08:44
Shuさん
ご丁寧なご回答ありがとうございました。Y染色体についてはShuさんが仰る様に神様に遺伝子云々いうのは適切ではないかも知れませんね。実はこの「ブログ」と云うものの存在を知ったのがつい最近のことで、それ以前に書いた女性天皇反対の拙文が某メールマガジンに載ったのですが、その時はY染色体に思い到らなかったこともあり、Shuさんのご本旨の様に、日本の文化、伝統、歴史等の象徴である天皇及びその継承のあり方は変えて欲しくないと書きました。(でも、どちらかと云うと、不都合がない限り変えないというより、小生の場合は変えると不都合が生じると云う様に書きました。もし、ご興味があれば、少し覗いてみて下さい。http://www.melma.com/mag/56/m00000256/a00000929.html
ところで、もう一つお伺いしても宜しいでしょうか (^^;) 。皇統というより神道の話になると思うのですが、ずっと以前にどこかで読んだ記憶があるのが、明治以前の神道では皇室の祖(実際どういう表現を使っていたかは覚えていません)は天照大神でなく、御名前を小生覚えてませんが男性神だったと云うものなのです。これは本当でしょうか? 一方、少しインターネットでも調べたところ、皇祖と皇宗とあって前者が天照大神で後者が邇々芸命と云うサイトがあったのですが(http://www.paperbirch.com/shinto/shinto07.html)、これがひょっとして以前読んだ話と関連があるのだろうかと。でもいま一つ皇祖と皇宗の違いが良く分かりませんでした。何か御存知でしたらお知らせ頂ければ幸いです。今後共、宜しくお願い申し上げます。
Posted by masashi at 2004年12月18日 11:06
> masashiさん

 僕自身、神道についてはまだまだ研鑚途次ですが、あくまで個人的に思うところをお答えしてみます。

 僕自身のとらえ方では、皇祖もしくは皇祖神とは、天皇家の祖先神という意味であって、必ず一神を指すものではないのではと思っています。
 つまり、天照大神、神武天皇のみならず天忍穂耳尊も邇々芸命も、さらにいうならそもそもの天御中主神、高御産巣日神、神産巣日神…の神世七代の神々も、皇祖神であると言えるものと。
 ただし主神的な意味で言う際に、天照大神というのだろうと思います。それは、天孫降臨で邇々芸命を遣わした直接の神であるからでしょう。
 あるいは「皇祖」という言葉の狭義・広義の差がもしれません。
 しかし、たとえば五箇条の御誓文などで「皇祖皇宗」というときの皇祖とは、僕たちが「ご先祖様」と言うように、祖神を広く含んだ呼びかけだろうと思います。
 そして「皇宗」とは、「祖神つまり神」でない祖先であって、つまり二代目綏靖天皇以降の歴代天皇を指すものと僕は認識しています。
 ちなみに、仰っている「天照大神でない男神の皇祖」とは、高御産巣日神のことではないかと推察します。この神は神代七代の神ですが(故に本来男女性は無いともいえますが)、この娘神と天忍穂耳神(天照大神の子)の間の子が邇々芸命であって(つまり高御産巣日神からみても邇々芸命は孫にあたる)、降臨を命じたのも天照大神ではなく高御産巣日神ですし、今日も、伊勢神宮にはちゃんと高御産巣日神が祭られています。また、大嘗祭、新嘗祭においても、延喜式等には高御産巣日神が主神と扱われており、天照大神はさほど関わっていませんから。
 ちなみに、天照大神がもともとは男神であったという説、さらにはそれは饒速日尊(邇々芸命の兄弟神で、邇々芸命よりも先に降臨している。後に天孫の地位を邇々芸命に譲る。物部氏の祖先です。)と同体だとする説もあります。

 この辺りの話は、止まらなくなりますね…長くなりました。^^;)
 まだまだ研究端緒ですが。
 最近は、この辺の研究は小休止で、我が家の祭神である八幡神の研究に主軸をうつしています。^^)
Posted by Shu at 2004年12月18日 13:01
> masashiさん

> 某メールマガジンに載ったのですが

 「Jog Wing」の記事だったんですねっ!
 そういえば以前も拝読していました。あのメールマガジンは「国際派---」と併せ愛読しております。

 僕も実に同感です ^^)
Posted by Shu at 2004年12月18日 13:07
Shuさん

早速、詳細かつ御丁寧なご回答恐れ入ります。有り難うございました。非常に奥の深い問題だと云う事が良く分かりました。そうとは知らずに失礼致しました。これを契機に少し勉強してみようと思います。神様の名前は長いし読みにくくて目がくらくらしますが、今回は頑張ってみようと思います。^^;) 天照大神が男神だったと云う説には非常に興味があります。

Jog Wingに載った、というか載ってしまった小生の拙文は、何分にもブログという媒体を知らない時に書いたもので、Shuさんや他の方々が色々議論をされていたのを知った今となっては結構赤面物なのですが、書いてしまった以上見て欲しいと思うこの人情... ^^;) 早速御覧下さり有り難うございました。
Posted by masashi at 2004年12月19日 08:06
はじめまして。
たいへん参考になる論考でした。男系の皇統にこだわることがかならずしも時代錯誤とは言えない気はたしかにします。男女同権なんだから女系の皇統もあってなにが悪いの、という論調は伝統というものに対する感受性をもたない粗雑なものだと思いますね。
しかし個人的には宮家復興にはあまり好感がもてないというのが率直な感情です。
Posted by かわうそ亭 at 2005年01月03日 23:53
> かわうそ亭さん

 コメント&T/Bありがとうございます。^^)

 僕自身は、正直なところ、まだ「そうでなきゃ許せない」というほど態度を明確にはできないでいます。
 記事の主旨としては、「一時代人の安易な判断ではなく、ぜひ熟考の上で」というところです。
 そのため、旧来のものが全くナンセンスであるとは限らない、ということを書いてみました。

 宮家についても、現在も数家は存在するわけで、その数を(仮に)2〜3増やすことについて僕自身は抵抗はないのですが、むろん、抵抗感を禁じ得ない多くの人がいるだろうことも理解しています ^^;)

 繰り返しになりますが、とにかく、政府その他関係諸氏には軽率を避け、よく考えてから見解を定めていただければと思っています。

 今後とも、よろしくお願いします ^^)
Posted by Shu UETA at 2005年01月05日 00:05
はじめまして
伝統を守るのであれば、宮家の数家再興や、正室のほか側室も認めるなどしないと、維持は難しいと思います。

個人的には、選挙がいいのではと思っています。
もちろん、立候補には直系の家系図が必要になりますが・・・(現皇族でなくてもOKに)

あと、任期もあったほうが、陛下のご苦労も少なくなるのではと思っております。
Posted by nori_992-07 at 2005年02月05日 14:35
> nori_992-07さん

 はじめまして ^^)

 選挙とは斬新ですね。
 しかし、明確に選挙の形をとってこなかったとはいえ、古来は歴代何らかの形で、皇族の中から次代を考えるにあたって各種の折衝、談合が行われていたのであり、あながちそうおかしな論ではないかもしれませんね。

 ああ…ひとつ問題としては、ご育成という問題でしょうか。幼い皇族を選挙対象にするわけにもいかないでしょうから。
 う〜む… ^^;)

 今後ともよろしくお願いします。
Posted by Shu UETA at 2005年02月05日 22:25
SHU様へ
このコメント欄へ書き込んだのですが、文章が少し長すぎたせいか、書き込みができません。文章は保存しました。ぜひ先生に見て頂きたく、お忙しいところ、誠に申し訳ありませんが、どちらかヘ送りたいので、どなたかのメールアドレスか、または、どやってお送りしたらいいのか、教えていただけませんでしょうか?よろしくおねがいいたします。
    大阪府摂津市正雀2丁目
    田中二郎 49才
    06-6317-3677
  honneoyukai@ybb.ne.jp
http://www.geocities.jp/honneoyukai
よろしくおねがいいたします。
Posted by 田中二郎 at 2005年06月25日 14:13
> 田中さん

 はじめまして

 うちのblogのコメント欄に長さ制限があるとは知りませんでした。これまで相当長いものも問題なかったので、いったいどれほど長いのだろうと思いましたが、貴HPにて拝見したところ、確かに長いですね… ^^;)

 ちなみに、万一制限なく書き切れたとしても、一般的作法としては、余りに長文になるものは、相手コメント欄ではなく自分のblogもしくはHP等で公開し、コメント等欄にはそこへのリンクアドレスを記載しておくというのがよいかと思われます(僭越ながらご参考まで ^^;)

 なお、貴HP内のhttp://www.geocities.jp/honneoyukai/y2.htmlにてご批評文は拝見しましたが、でき得れば、ご自分の文章だけを掲載するようになされたほうがよろしいかとも思います。(いえ、僕はさほど気にしませんが、相手次第ではあらぬトラブルのもとにもなりかねませんので、これも一応のご参考まで)

 ご批評文の内容自体につきましては、ご高説のほど、勉強させていただきました。
 僕もいろいろさらに考えてみようと思います。


> ALL(他の方々へ)

 田中氏の本記事に対する批評文については、氏のHP内http://www.geocities.jp/honneoyukai/y2.htmlにおいて公開されておりますので、興味のある方はご覧ください。
Posted by Shu UETA at 2005年06月25日 14:57
新聞の報道などを見ていて、「確か、聖徳太子の時代の推古天皇も女性だったはずだし、女性が後継者でも良いのではないかな」と思ってましたが、女性天皇は一代限りで、系統は男系に戻っていたんですね。
天皇制の問題は、損得の話ではないので、単純に男女平等とかそういった問題で話すのは的が外れるという点についても同感しました。
どっちかというと、120代男系で続いている家系をギネスに挑戦!的な気持ちで存続していくのが良いのかなぁなどと(ちょっと安直な意見ですが)読ませていただき感じました。
Posted by ヒロシです at 2005年10月02日 21:09
> ヒロシです さん

 はじめましてっ

 この問題は…今日のような民主国家では難しい問題ですね。
 記事中にある通り、まずは少なくとも、十分な熟慮の上、表面的で軽率な判断を気軽に下さぬように、というのが僕の趣旨の第一ですが。

 個人的には第二に、
 「国民統合の象徴」という今日の位置づけからも(歴史的にも大部分そうですが)、ある程度の強度をもった反対論が存在するような方途は望ましくないはずだ、ということ。

 第三に、
 祭りであれ仕来り、伝統文化であれ(広義の)伝統を根拠に能動的に維持している事物について、一時代的な理屈や理性的判断はあまり意味がないだろうということ。
 天皇を戴く国家スタイル自体が、広い意味での伝統に依拠しているのであって、そうした伝統的観念に属する点への着意を軽く見るとすれば、それは天皇制を維持しようということと矛盾する心性にも近づくのでは、と。
 (つまり、天皇制自体が(広義の)伝統の故に続けている面が強いのであって、単に今日の理屈で済ますなら、国家に天皇が必要不可欠というわけもそもそもない)

 第四に、
 ただし、そうした伝統に属することであっても、明白に国民ないし国家に不利益を生じる事項については、改めることに吝かである必要はないだろう、しかし今そうした事例があるだろうか、ということ。

 第五に、
 しかし、現に従来式の皇統が絶える危険性が高くなっているのも事実であって、これに手をこまねくべきではないが、従来守ってきた皇統のあり方を維持する方向での工夫が優先されるべきで、それが尽きてやむなく、改変は行われるのが、スジではないか、ということ。

 第六に、
 世論世論と言うけれども、まず正確な知識、情報に多くの一般的国民が触れていない段階での感情論を世論として大仰に扱うのは、不必要な媚びへつらい、もしくは悪用、世論への責任転嫁ではないのかということ。
 天皇制と他国の王制を同じように考えている国民は多いし、それは無理もないこと。

 と、いったものが僕の立場です。
 しかし、どうやら、男系皇統制は放擲する方向に進みつつあるようですね。><)

 最近更新が滞ってはいましたが ^^;)、今後ともよろしくお願いします。
Posted by Shu UETA at 2005年10月03日 18:28
皇位継承権て何
Posted by 阿部 at 2005年10月11日 11:46
私は過去に女性天皇があったように、男系の伝統が守られる範囲であれば、女性天皇を認められると思います。しかし、それを認めてしまうと、その女性天皇には自由恋愛が認められないことになり、天皇家の男性としか結婚出来ない事になります。天皇にならされた女性が可愛そうと思うのですが。そういった可愛そうな女性を出さないためにも男性天皇のルールは変えるべきではないと考えます。過去皇后は天皇になることが出来ました、それは天皇の皇后は天皇家であったと言う事になります。ようするに自由恋愛の世にはあわないシステムなのです。(もちろん昔の天皇には皇后以外に妻はいますが。。一夫多妻が認められない世ではむりですね。)
男系の家系が途絶える=2000年近い(実際は1500年くらいかも)世界でも最長の歴史を持つ王家の歴史にピリオドを打つと言う事です。日本民族に根付いたこの長い歴史を残すために莫大な予算を消費(浪費?)して宮内庁などがあるわけですから、もし男系の伝統が崩れるなら天皇制度を残す意味が何処にあるのかわかりません。本末転倒とはこの事でしょう。
Posted by yasu at 2005年10月27日 00:47
> yasuさん

 実際に皇位に就かれた場合の女性の負担(恋愛もおっしゃる通り、さらに公務とご懐妊、ご出産、ご養育等についても)に関しても、中途半端なことをして天皇制存続することの意義についても、僕も同感です。

 いずれの方向に向かうにせよ、ことの本質を踏まえた議論をおこなったうえで結論を求めていってほしいと思います。
Posted by Shu UETA at 2005年10月27日 00:59
ひとつ質問があります。緊急避難的な女性天皇がどこかの男性と生んだ子供は、あなたの説によると「今生きている男性は、多くの場合天皇家の男系だ」ということですから、結婚の相手を「天皇家のY染色体を持っている」ことにしてしまえば問題はないと思いますが、いかがでしょうか。女性天皇がまた女子を産まなくても、又その連れ合いが「天皇家のY染色体を持っている」ことにしてしまえば問題はないと思います。あなたも言われるように、現代に至るまでの間にどんなことがあったかわからないし、誰にもわからないことですから。
Posted by 河嶋毅 at 2005年11月03日 16:34
> 河嶋さん

 本文中にもあるとおりですが多少言い換え、もしくは付言すると、

 制度というものには、「信憑性」「たしからしさ」「スジ」というものが必要だと思います。
 それは批判的にいえば一種の「共同幻想」のようなものでもありますが、およそ政治体制や国制というものは「共同幻想」のようなものであり(例えば民主主義という理念にしても)、
 ただしそこで重要なのは、仮に幻想であったとしても、幻想に足る意識であるとか信憑性、ロジックが共有され得るかどうかだと思います。
 ゆえに政治制度においては「建前」ということが相当に重視されてもいるのでしょう。(例えば王制であれ民主制であれ資本主義でも共産主義でも)

 おっしゃる通り(そして僕自身書いているとおり)生物学的にはもはや今日において天皇家始祖の男性染色体を保有している男性は数限りなく存在するでしょうし、逆に天皇家の長い歴史の過程では、実際どのようなスキャンダル的なことがあったかもわかりません。^^;)
 とはいえ、そうした「(ひょっとすると)科学的真実」が、「歴史的真実」あるいは「政治的真実」とは別次元のものであるのは、例えば科学的真実と宗教的真実が別次元のものであるのと同様だと思います。

 そして、日本人男性なら十中八九誰でも皇族男子と同じ…ではないかな、という意識は、制度の建前や信憑性の共有にはいかにも弱いだろうなと僕などは感じます。

 ちなみに、賛否を問わずどうも染色体の話にフォーカスしてくる方が多いのですが ^^;)、本文中にもある通り、僕自身はそれを根拠とするつもりは毛頭なく、あくまでも、
 「男系相続という古人の選択もしくはこだわりに、意味がないとは限らない」
 ということの一例として(古人の意図は知らず)勝手に例示しているだけです。

 僕にとっては、
 皇統相続の伝統が女系相続であればそれを支持したでしょうし、第一子相続であればやはりそれを支持したでしょうし、それは、天皇家を廃する必要もなく支持しているし、もし天皇家が無かったなら新たに作ろうとも思わないというのと同様です。

 ただし、やはり本文中にあるとおり、今日の国民、国家にとって現実に何らかの無視しえない不利益がある場合には改変に吝かではないというのが僕の立場です。

 そうした問題がない場合には、踏襲を第一とし、それが難しい場合(今日はこれに近いでしょうか)も踏襲可能な工夫を第一として、それが不可能であればはじめて改変を考えるというのが順ではないかと、僕はそう考えています。

 僕は必ずしも物事の改革を厭うタイプの人間ではありませんが、それは対象によりけりで、この問題の場合は、
 今日われわれが天皇制をとっているのは、それが良いシステムであるからでも便利であるからでもなく(実際に良いシステムであり便利であると仮にしても)、ざっくばらんに言えば「これまでそうしてきたから」という政治的伝統踏襲的な性格のものです。
 そうしたもののあり方を考える際には、現実問題としての国民、国家の不利益、障害のない限りは、まず従来手法の踏襲が本質的だろうと思っています。

 企業の販促イベントを考えるのと、地域伝統のお祭を考えるのでは、対象の本質が異なるように、という意味です。
 前者は営利上の効果や利便性を論理的につめていくべきものですが、後者にあっては、理屈とはまた別のものであって、理屈で考えること自体がその本質から遠ざかることになるでしょうから。
 (しかし、その祭の態様が参加者の人命に関わったり、住民の生活に大いに障害がある場合には、やはり改変が検討されてしかるべきでしょう)

 暴論ではありますが、そうした意味においては、例えば、「かくかくしかじかの理由で天皇制を廃止すべきだ」というほうが(その理由が理に適っていれば)、「天皇制で従来とられてきた方法にこだわる必要はない」というより(あくまで理論のうえでは)矛盾のない話だと思います。
 (あくまでこれは理路の話、僕は天皇廃止論者というわけではありませんが^^;)

 古い記事なのですが、どうもこれだけは、いつまでも反響をいただくようで、嬉しくもあり、面倒でもありますね(正直過ぎますね、あははは)。
 だって、なかなかお互い文章で意図を伝え合うには面倒なテーマですから。
 このように長くなりがちです。^^;)

 しかし、つい先日の報道を見ても、方向性としては男系相続は放擲に向かっているようですね。
Posted by Shu UETA at 2005年11月03日 17:36
こんにちわ^^v

突然おじゃましますm(__)mスミマセン

私は、現在の現在の天皇家に関し一つの仮説をもっています。
それは、長年の近親交配(生物用語であり、他意はありません)により、Y染色体に遺伝的な障害が発生しているのではないか、ということです。

天皇家の系譜を見ますと、昭和天皇の兄弟及び今上天皇の兄弟の宮家には男児は生まれていません。これだけ、男児が生まれにくいことは、ありえますでしょうか?生物学的にヒトは男児のほうが女児よりも若干高確率で誕生します。天皇家はこれらに反し、非常に男児の生まれにくい家系になっていると推察されます。

また、現在の天皇家の系譜を男児を求めて遡った場合、前述の通り昭和天皇以下の宮家には新生男児はおりません。大正天皇、明治天皇、ともに唯一の男児でした。孝明天皇には、兄弟(安仁親王)がいたようですが、没年からすると、成人に達する前に没したようです。(父光格天皇21歳時に没)可能性があるのが光格天皇の兄弟で、宮家にでなかった家系を探し出すぐらいです(資料はあまり残っていません)。。

宮家をたどっていった場合、北朝第三代天皇崇光天皇の子である伏見宮家の子孫と言うことになります。(ときどき皇族がはいりましたが、血統は断絶してるようです。)

結論としましては、男系を探し出すこと、新たな誕生を期待することは、かなり、難しいように感じます。。

現実問題として、女系も選択肢の一つではないでしょうか?
Posted by にょろ at 2005年11月17日 07:06
> にょろさん

 はじめまして。

> 現実問題として、女系も選択肢の一つではないでしょうか?

 もちろん選択肢のひとつだろうと思います。

 僕の立場は、ただ検討する優先順位としてそれを第一にするのはおかしいだろう、というものです。(現有識者会議なるもののアプローチのように)

 なお、ここに書いていただいたような理由は改変根拠として理が通っていると思います。(ただ遺伝学は別として、男系旧宮家は存在し、皇族復帰に難色を示してはいないと聞いていますが)

 僕が批判するのは、「男女同権」であるとか、「古人のこだわった男系に現代こだわる理由などない」といった論です。
Posted by Shu UETA at 2005年11月17日 16:59
積極的に賛成します。
天皇を持とうにも持てない米国、その時代時代にすべてを破壊してきたCHINA。
もし女系天皇からその子が天皇になれば、それみたことか、日本から天皇が無くなった。と批判されること理の当然である。この日本の伝統を引き継いでいくという心が大切である。
有識者とはいったい何を以って有識者というのでしょうか?
Posted by Sleepy at 2005年12月02日 18:58
> Sleepyさん

 僕も、(女性天皇はともかく)女系天皇が現れれば、原理的には最早それは「天皇」ではないという論が出ても否定は困難であろうと思います。(新たな「王」の制定ではありますけれどね、今さらこの時代において ^^;)


> 有識者とはいったい何を以って有識者というのでしょうか?

 少なくともこの問題の有識者会議に、実は天皇家に関する専門家が不在であることや、男女共同参画問題(という本来別種の議論)の専門家を配していること等、この会議は、よりよい結論を見出そうという本来の性格のものよりも、既定の結論に向けて形式的段取りを踏もうとするに過ぎないものと見えます。

 ちなみに、この問題に限らず、近年は私的諮問会議や各種の審議会等、意思決定手続き的に非常に問題があるのではと思われるケースが他にも多々あるように僕は思っています。
 問題があるものは、まず第一に人選においてある種の有意の偏りがある場合が多いです。
Posted by Shu UETA at 2005年12月03日 20:59
初めまして。携帯しか無くて読みづらいかと思いますがよろしくお願いします。皇室問題では、まったくの同感であります。総理の手法に多々疑問を感じております。先日も首相官邸のHPに意見をしたのですが、どこまで伝わるのやらと…。敗戦の為に国家がまともに教育をしたとは思えません。そんな自分でも小さい頃から『皇太子様はいつ結婚されるのか?早くお世継ぎを…』などの大人の話を聞きながら、漠然と皇室は守るべきものだと思ってました。知れば知るほど強く感じるものです。今の世論は疑問です、守るべき伝統です!私見ばかりでスイマセン (^^)
Posted by 今井 S43 at 2005年12月06日 05:24
> 今井 S43 さん

 はじめまして。
 携帯ですと読みにくいでしょうところ、目を通していただき、こちらこそ光栄です。^^)

 小泉総理は、「世論」という言葉を使いつつも、世論がコトの事情を理解する前に手早く済ませてしまいたいという様子に思えます。

 一方で、遅ればせながらようやく慎重論も、マスコミや議員の間で多少の高まりを見せるようになってきました。

 推移を見守りたいですね。
Posted by Shu UETA at 2005年12月06日 08:24
さっそくのご返事に大変嬉しく思います(^^) 携帯ですと512文字しか打てません…。 おっしゃる通りで総理のやり方はズルいですよね。まず皇室の歴史、伝統、世界に誇れるのだという説明がないと国民は理解できませんよね。しかしながら少しは理解者が増えているとは感じます。皇室は男女平等や、右翼の問題でないと皆さんが理解してくれることを期待しております。先日の最終報告のあとに東京ですぐにデモがあり頼もしく思ったのですが、報道がほとんどなかったのはズルい。気持ちは見守りたいより動きたいですが、なにをすればよいのやらで…。
Posted by 今井 S43 at 2005年12月06日 12:13

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